御一人様でも 2
ハードな一日の仕事を終え
仲間と食事した後は私の〆の時間
今夜はJAZZYに決めようか・・・
「ドライマティーニを~」
いつもながら心地よいサウンドで私を包んでくれる。
おかわりを二度
4杯目の前にリクエスト
「Cry Me A River を・・・」
重厚なピアノのイントロが始まると
猛烈な睡魔に襲われた。
今宵もCrosbyでお気に入りのナンバーをおつまみに
貴方だけの時間を~
明日に向かって撃て!
雨雫はカウンター越しの窓にダイヤの煌きを作る。
これから梅雨に向けてその機会はしばし訪れる。
トレンチコートをしっかりと着こなし
彼女の肩を覆うだけの小ぶりな傘を片手にドアを開いた。
傘立てにそれを入れ、コートをハンガーに掛けると
カウンターの真ん中の席に着いた。
透きとおったカンパリのグラスのなかに
雨雫と街の灯りを映すように覗き込んだ。
「Raindrops Keep Fallin' On My Head 」
古い映画音楽だが今夜の彼女には
ぴったりのリクエストだ。
降っても晴れてもCrosby
今夜もお待ちしております~
Sophisticated Lady
一年間に150回は演奏しているだろう
「Fly Me To The Moon 」
いろいろ変化をつけて奏るが
なかなかテンションが上がりきらないものだ。
帽子好きの彼女は今夜も藍色のCAPELIN
タイトなドレスがよく似合う。
深紅のグロスはアーリーアメリカン
ここはCottonClubか?
そんな彼女のリクエストは
「Fly Me To The Moon ~ 」
メンバーのテンションはMAXとなった。
今宵もハイテンションなGIGをお届けするCrosby
お待ちしてます~
五分休憩~
長い髪を器用に捌き
残り少ない白ワインの入った
グラスを口元に運ぶと
一気に飲み干した。
お気に入りのチーズたっぷりのピッツァは
食の細い彼女の空腹を満たすには十分だった。
「Take 5 が聴きたいわ~」
シンセサイザーを駆使した「和風Take 5 」に
まん丸くした目を光らせて固まっていた。
お腹も心も充たしたいならCrosby
今夜もお待ちしております~
SHINY STOCKINGS
細長くのびたその先には9センチほどの真っ赤なピンヒール。
それを放り出すようにソファに身を委ねていた。
ヒールと同色のワンピースが
決して明るいとはいえない店のダウンライトに光る。
「チャイナブルー」の入ったカクテルグラスをもつ姿に
なぜか「ブルーレディーに赤い薔薇」を思い浮び演奏した。
色が反対だとほくそ笑みながらも
視線は流行りの模様の入ったSHINY STOCKINGS に釘付けだった。
今夜のCrosbyは定休日です。
明日からまたお待ちしております。
Magical Mystery Tour
入り口のドアを少しだけ開き中の様子を覗き込みながら
顔から入って来た。
どうやら旅行者のようだ。
ネットで検索してきたそうな。
イントネーションから関西の方と・・・。
一人旅だという彼女は店内をくまなく見渡すと
「WILD TURKEYをロックで~」
人懐っこい愛嬌のある可愛らしいマスクとのギャップが
私を楽しませてくれる。
二度目のステージ最後の曲
「Summer Time 」を一緒に口ずさみながら聴いた彼女は
「お勘定を~
また寄せてもらいます~」
彼女との再会は二ヶ月後だった。
旅の締めくくりはCrosby Night で!~
Friday Night
御一人様でも
三杯目のドライマティーニを飲み干すと
彼女は静かにリクエスト。
「Cry Me A River を・・・」
スローでブルージーなナンバーだ。
ピアノの重厚なイントロにドラムのブラシワークが絡むと
彼女は目を閉じた。
今宵もCrosbyでお気に入りのナンバーをおつまみに
貴方だけの時間を~
Drive My Car
GWが終り、今日からまた仕事モードにシフトチェンジ!
いまどきの車はオートマチックなので
スムーズにチェンジできるが、
人はそうもいかない。
オートマに慣れているせいか自力操作のシフトチェンジ
には少々手こずることも。
時にはエンストしてみたり・・・。
まあ、焦らずに慣らし運転から~
Crosbyは通常営業。
琥珀色のエンジンオイルを流し込んで
お盆という名のパーキングまで突っ走りますか!
GW終了~
本日5月6日はCrosbyの営業をお休みさせていただきます。
明日からまたバリバリ演奏しますのでよろしくお願いします。